「現在、主流のオミクロンJN.1株は、発熱や喉の痛み、咳などの症状が中心で、基本的にこれまでの株と大きく症状は変わりません。ただ、第9波に比べて第10波は、比較的若い40~50代でも肺炎になる方が増えている印象です。3~4日経っても熱が下がらないとか、だるさが続くという場合は、医療機関の受診をお勧めします」
そう話すのは、公平病院(埼玉県・戸田市)の院長、公平誠さん。
「当院も10床から22床に増やす準備をしています。現在、入院中のコロナ入院患者は9割が後期高齢者ですが、10波になってからは20代の方含め、40~50代の比較的若い方も1割程度はいます。デルタ株のときのような厳しい肺炎ではないですが、4~5日しても症状がよくならないので来院され、CTを撮ると肺炎になっているという感じです」(公平さん)
前出の公平さんも、第10波でコロナ肺炎の入院患者が増加傾向であることの要因を、こう分析する。
「当院に搬送される高齢者の多くは、感染初期に抗ウイルス薬を服用していなかった方が多いようです。5類移行になってから、3割負担で約9,000円、2割負担でも6,000円かりますから、躊躇されているではないでしょうか。
ただ、基礎疾患があったり、高齢の方に関しては、できるだけ抗ウイルス薬を服用されることをおすすめします。
また、オミクロン対応型のワクチン接種を受けている方の方が軽症ですんでいますので、〈まだ受けていない〉という方はご検討ください」
人口動態調査から見る新型コロナ感染による死者数は、昨年1月~9月段階で32,022人。感染者数の母数が増えれば、それだけ重症者や死者数も増えるうえ、脳梗塞やがんなど、重篤な患者の入院にも影響が及ぶ。できる限りの感染対策をして冬を乗り切ろう!
女性自身
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