「能登半島北端で100㎞以上にわたり複数の断層がズレるという、1000年から数千年に一度の地震が起きました。日本列島では複数のプレートが押し合っており、内部には大きな亀裂が多数存在します。それが巨大な揺れをもたらす活断層です。同規模の地震が東京で起きたら、想像を絶する被害が予想されます」
「相模トラフのような深海で地震が起きれば、より広範囲の海が揺れ巨大な津波が発生します。関東平野の大部分が昔は海で地盤が弱い。私がボーリング調査した結果では、群馬の館林あたりまで海だったことがわかっています。巨大津波が関東平野を襲えばあっという間に地盤沈下し、東京だけでなく埼玉の奥地まで水没する危険性があるんです。
東京の山の手地域は、下町より地盤が強く安全だという印象がありますがとんでもない。山の手を流れる善福寺川などは川底が逆三角形型をしているため、水の勢いが増し通常の河川の2倍の速さで津波が襲ってきます。川を塞いだ暗渠(あんきょ)も多く、けっして安全ではありません」
被害は甚大になりそうだ。
「大地震が首都圏で起きれば、被害は東京周辺にとどまりません。南海トラフ地震を誘発し、東海から近畿地方の広範囲で津波が発生。国は南海トラフ地震の死者を32万人超と試算していますが、私は50万人にのぼると思います」(高橋氏)
能登地震から学ぶことは何だろうか。
「家屋の倒壊や木造住宅の火災、津波から逃れるためには、都内に林立する高層ビルへ避難してください。できれば6階以上へ上がることが大切です」(同前)
未曽有(みぞう)の危機が迫っている。
FRIDAY
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