「今すぐ逃げること!」「テレビを見ていないで急いで逃げてください!!」──NHKの山内泉アナウンサーがスタジオから、叱るような強い口調で避難を呼びかけたことが話題になった。
山内アナは地震の約3分後、津波警報が出た直後から強い口調に切り替わり、「テレビを見ていないで急いで逃げてください!!」「引き返したりしないこと!」「今すぐ逃げること!」などと呼びかけた。それに対してSNS上では「絶叫モードに変わった」「叫びすぎ」という声や、「こんなふうに危機感を伝えられるアナウンサーなかなかいない」といった賛否双方の反応が見られた。
しかし、今回の山内アナの強い呼びかけの背景にはNHKアナウンス室の災害報道への強い思いがあるという。NHK関係者が語る。
「NHKのアナウンス室は東日本大震災以降、大規模災害の際に『呼びかけ』内容を検証し、改善してきました。今回のような、普段は冷静なアナウンサーが強く呼びかけるアナウンス方法も、当時の改善案として定着した手法です。『異常な姿』を見せることで、特別なことが起きていると認識してもらうことを目的としています。
さらに『呼びかけ』に関する調査の過程で、全国放送のアナウンサーよりも、地元のテレビでよくみかけるアナウンサーのほうが実際の避難につながりやすいということがわかりました。そこで立てられたのが、“災害時には地域の局から地域住民に向けた呼びかけ”を重視するという方針です」
NEWSポストセブン
https://www.news-postseven.com/archives/20240102_1931946.html?DETAIL