かつては入るのが当たり前という暗黙の風潮があった「自治会」。加入者はいま減少傾向ですが、自治会と未加入者のトラブルが全国で多く確認されています。すんなり入るのが正解なのか、それとも入らない選択肢もあるのか。自治会と未加入者のトラブルの実態を取材しました。
先日、BSS山陰放送に、あるお便りが届きました。
「ごみ収集について、自治会入っていない人は出してはいけないという、理不尽な事を言い出して、数人で家まで押しかけ、今後市役所の担当者も引き連れて家に来ると、ある意味脅しをかけられています」
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そもそも自治会の入退会自体は、法律上の義務はありません。ただ、自治会内のルールは自治会ごとで決められるため、対象の地区で暮らす住民は、そのルールに従うのが習いと言えます。
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『自治会に入ってない人が捨てることをこれまでは黙認していましたが、これまでのゴミ置き場はなくなって捨てれなくなるので、もう1度自治会に入り直しませんか?』とさせてもらって。でも『入りたくない』って。まあ、そこを強制するつもりはないので、その代わりに我々が設置して管理しているゴミステーションには捨てられないよと。他の自治会の皆さんからも、その特例の了承は得られないという話を差し上げた次第です」(自治会員の男性)
では、自治会未加入者は、どのようにゴミを捨てれば良いのでしょうか。
実際こうしたトラブルは、頻繁に市に相談があるそうです。
「まずは自治会内でお話をいただき、場合によっては、市の担当者が両者の間に入ってトラブルの解消に努めています。仮にステーションの横などにゴミを出されても回収業者は回収はしないので、最終的にはクリーンセンターへの直接搬入か、市の許可業者に有料でゴミ収集に来てもらうなどの方法を未加入者には案内しています」(米子市クリーン推進課の担当者)
自治会加入率は以前と比べ、減少の一途をたどっています。
例えば米子市では自治会加入率が2013年には64.6%でしたが、年を経るごとに低下し、5年後の2018年には61.8%に。さらに5年後の2023年(4月30日現在)は58.1%と、6割を割り込みました。米子市地域振興課の担当者
「自治会に入っておられない方というのはごくごく少数で、どちらかというと若い世代が多いと感じています。
自治会に入ると、役員や班長業務が定期的に回ってくるほか、一般の会員も市の一斉清掃や出水期前の用水路清掃などに参加することになります。
自治会員の男性
「(自治会業務は)増えていません。そもそも前から多いです。
大半の人が役員を兼務しています。うちはなり手がないので、総務と防災が兼務していたり、会計と交通が兼務していたりします。ゴミの当番でも役があって必ず班長をしないといけません。
そうなると、自治会費を使って作ったステーションに未加入者でもゴミが捨てられる、そういうサービスを認めるってわけにはいかないんです。それは他の自治会のメンバーさんからしたら納得がいかないと思います」
自治会未加入の女性
「多分、自治会さんも上から色んな指示とかされて大変な仕事が多いと思います。
その中で自治会と未加入者のトラブルが起きているという可能性もないとは言い切れないと思うので、本当に市自体が、自治会連合から何から全てをちょっと変える方向性で考えていただきたいと思います」
(以下ソース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/eeda96c8f5ebdbc928784c1db67397365360e30b