まるで宣戦布告だ。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の友好団体が発行する「世界日報」がここ数日、苛烈な岸田政権攻撃を展開している。
代表例が14日スタートの「検証 家庭連合解散命令請求 暴走した政治とメディア」なる連載コラム。初回は「政府与党の急変」と題し、新たに教団との接点が発覚した盛山文科相を擁護する岸田首相を痛烈批判だ。
〈岸田氏も、関連団体トップと面会した過去があることが分かっているが、辞任ドミノを恐れるあまり知らぬ顔をして乗り切ろうとしている〉と指摘。教団との接点が次々と発覚した山際元経済再生相を辞任させたことを引き合いに〈以前関係があったとして閣僚を外された議員との整合性が保てない〉とこき下ろし、最後はこう締めくくっている。
もともと「違法性はない」選挙協力を自ら問題にしたのは、首相ら自民党だ。延命のため世論に踊らされたツケは高く付く〉
盛山文科相のほか、同じ岸田派の林官房長官も新たな接点が判明。岸田首相もまた、教団関連の冊子を手に笑う自身の写真を今週発売の週刊新潮に報じられた。外相時代の8年前に撮影されたという。まさに岸田派の大臣を狙い撃ち。教団関係者の内部告発を思わせる報道が相次ぐだけに、締めの言葉は不気味に響く。旧統一教会問題を追及するジャーナリストの鈴木エイト氏が言う。
議員の自己申告に基づく党内点検と違い、教団側は過去の接点を正確に把握。今後もさみだれ式に岸田派の疑惑が飛び出しかねない。教団の肩を持つ気はサラサラないが、ズサン点検でお茶を濁したツケは高く付きそうだ。
日刊ゲンダイ
https://news.yahoo.co.jp/articles/d10f257644790901098664508eb65e675b4afb99