「忠臣蔵」はかつて、時代劇の定番としてお茶の間に親しまれていた。赤穂藩主だった浅野内匠頭の敵(かたき)を取るべく、47人の赤穂浪士が集結。因縁の吉良邸に攻め入るという筋書きである。しかし実は、忠臣蔵の“悲劇の主人公”である内匠頭の評判は芳しくなかった。「昼夜、奥に入って美女と戯(たわむ)れ…」と残念な記録も残っている。そのせいか、同作品はテレビから消えつつある。実際は問題児だった内匠頭の“バカ殿”ぶりに迫る。
昭和の時代劇を代表した『忠臣蔵』が、テレビから消えつつある。NHK大河ドラマでは平成11(1999)年の『元禄繚乱』が最後だ。もはや討ち入りを美談と捉えるのは時代錯誤であり、命を賭して主君の仇(あだ)を討つなど、今の世の中になじまないからだろう。
さらに、吉良上野介(きら・こうずけのすけ)に斬りかかった罪で切腹した赤穂藩主・浅野内匠頭(あさの・たくみのかみ)が、実は短慮で女性に目がない“暗愚な殿様”だったことも、歴史家の著作を通じ、一般に知られるようになってきた。
内匠頭は決して悲劇の主人公ではなく、感情に流されて暴挙に走ったあげく家臣を路頭に迷わせた、トンデモない人物だったのだ。この事実が明るみに出たことも、忠臣蔵がテレビから消えつつある要因かもしれない。
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