東京・上野にある東京藝術大学大学美術館で、江戸にあった遊郭「吉原」の文化や芸術を紹介する展覧会「大吉原展 江戸アメイヂング」が3月に開幕する。
ところが、大吉原展の公式サイトが2月1日に更新されて「エンタメ大好き」「イケてる人は吉原にいた」といったコピーや展示内容が明らかになってくると、SNSでは批判の声が上がりはじめた。
その多くは「女性の人身売買や性暴力がおこなわれていた歴史に触れられていない」「エンタメや遊園地のように扱って吉原を美化している」というもの。
脳科学者の茂木健一郎さんまでSNS上で「企画の大幅変更か『中止』が不可避だと思います」と投稿するなど、波紋が広がっている。
ポップなピンク色を基調とする公式サイトでは、「美術館が吉原になる!」「お江戸吉原はイベント三昧」「ファッションの最先端 吉原は江戸カルチャーの発信地!!」といったキャッチーなコピーが躍っている。
これに対して、SNSでは「女性たちが何をさせられていたか、ぼやかされている」「吉原は女性が人身売買されていた場で、ポップに扱うのはどうなのか」「国立大学の付属美術館という社会的に信頼性のある施設が女性の人権の歴史に対し虚偽を拡散するなら明らかに社会的害悪になる」など、批判が殺到している。
「大吉原展」の広報担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、次のように回答した。
本展がテーマとする、花魁を中心とした遊廓『吉原』は、前借金の返済にしばられ、自由意志でやめることのできない遊女たちが支えたものであり、これは人権侵害・女性虐待にほかならず、許されない制度です。本展では、決して繰り返してはならない女性差別の負の歴史をふまえて展示してまいります」
弁護士ドットコム
https://news.yahoo.co.jp/articles/0f5c4553632204dd44ba593f67d46cfa6d786da0
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