格差が生じるのは、生まれによるのか、学歴か──。そんな問いかけが、若い世代にも突きつけられているようだ。
日本の大学の数は、国公立と私立を合わせて790校。少子化で18才人口が減少している一方で、大学の数は増え続けている。
この中で、偏差値の高くない大学を「Fランク」などと呼んで揶揄する向きもあったが、最近は「BF大学」などともいわれる。BFとは「ボーダーフリー」の略で、不合格者が少なすぎて、偏差値が測定できない大学のことを指す。つまり、受験すれば誰でも合格できるのだ。
「わが子をFラン大学には行かせたくない」と思う親もいるだろうが、偏差値が低くても、大学であることに変わりはない。『コスパで考える学歴攻略法』著者の藤沢数希さんが言う。
「たとえ“Fラン”と呼ばれるような大学でも、行けるなら行った方が得です。理由は単純で、ほかの条件が同じなら、高卒より大卒を採用する企業が多いからです。私は現在、海外に住んでいるのですが、就労ビザの審査でも“大卒以上の学歴かどうか”という条件はよく見られます。大工や料理人などは頑張れば大卒のサラリーマンより稼げることも多いですが、こうした職人になるつもりがないなら、やはり大学に行っておいた方が無難でしょう」
日本では、大卒の生涯年収は非大卒の1.3倍。一方で、米国では2倍にもなる。
いまは『大卒か、非大卒か』が、階級を分けています」
「大学を卒業している」というだけでは、本人の賢さや能力の高さの証明にはならないことは、多くの人が理解している。だが、「4年間大学に通って授業を受け、必要な単位を修得した」という、堅実性の証明にはなる。
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